オシャレ?実用性?公衆トイレになまこ壁「蔵」を取り入れる3つのメリット
駅や公園にほぼ必ずある公衆トイレ。
皆様は公衆トイレにどのようなイメージを持っていますか?
暗い、汚い、怖い、と思う方もいるのではないでしょうか。
近年は掃除が行き届いた清潔な公衆トイレが増えましたが、なんとなく薄暗いイメージは拭えません。
誰にでも使いやすく入りやすい、そして維持管理もしやすい公衆トイレを作ろうと2020年に有名な建築家やクリエイターがデザインした透明な公衆トイレが、公園に設置されたそうです。
もっと手近にある、入手しやすい建材や材料で作ることは可能でしょうか?
今回は、公衆トイレになまこ壁「蔵」を取り入れてみたらどのようなメリットがあるかを考察してみましょう。
■耐久性と耐食性に優れている
なまこ壁「蔵」は従来の伝統的ななまこ壁の耐水性と耐火性に加え、耐久性と耐食性にも優れています。
屋外に設置されている場合が多く、風雨にさらされる公衆トイレには最適です。
観光地や商業施設の公衆トイレはひっきりなしに人が訪れるので、汚れ方家庭のトイレの比ではありません。
臭いや汚れを防ぐために頻繁に水で洗い流すので、防水性は必須です。
なまこ壁「蔵」は床材には適しませんが、ハードな使い方をされる公衆トイレの壁材としては最適といえるでしょう。
■伝統的な美しさと高級感を引き継いでいる
なまこ壁「蔵」は黒、またはいぶし銀のタイルと白い目地に別れているので、真っ白な壁の公衆トイレに取り入れた場合、白と黒のコントラストが
非常に美しく、映えます。
この建材は洋にも和にも合うシンプルな格子柄なので、どのようなタイプのトイレにも
取り入れやすいというメリットがあるのです。
古くはお城の土塀にも取り入れられたなまこ壁は、凛とした美しさと清潔感を感じさせてくれます。
必然的に「奇麗に使わなければ」と思わせてくれる、そんなたたずまいの公衆トイレが出来上がるのではないでしょうか。
■施工が従来のなまこ壁より簡単
従来のなまこ壁は熟練の技術と施工時間が必要でしたが、なまこ壁「蔵」はタイル張り工法での施工が可能です。
工期が短期間で済むので、使えなくて困ると言う苦情が出にくいというメリットがあります。
破損したり極度に汚れた場合は部分的な交換も可能なので、素早く取り替えて美しく保てます。
従来のなまこ壁の場合は熟練の職人が何人も、長い期間をかけてなまこの部分を漆喰で盛り上げていました。
しかし、なまこ壁「蔵」はパーツをタイル化させてあるので、専用の接着剤で貼り付けるだけでなまこ壁を作り上げられます。
外に設置してある公衆トイレの場合は外装に、駅構内や商業施設のトイレの公衆トイレの場合は内装に取り入れてみてはいかがでしょうか。
■まとめ
今回は公衆トイレになまこ壁「蔵」を取り入れることで得られる3つのメリットを取り上げました。
観光地の公衆トイレなどは、ご当地の要素を取り入れて「おもてなしトイレ」として地域の活性化に生かそうとする自治体などもあるようです。
ぜひ日本の伝統的建材の流れを汲んだなまこ壁「蔵」を取り入れて、オシャレで実用性に富んだ公衆トイレを作り出してみてはいかがでしょうか。