災害時の土蔵再現になまこ壁「蔵」
大雨、台風、地震など様々な災害にみまわれている昨今、「なまこ壁土蔵」の多くが、材料や職人の不足などから、異なる外観で修理をされたり、解体を余儀なくされたといったことがありました。
なまこ壁は、左官職人による技術が非常に大切で、費用も工期も掛かるため、非常時において物置の保存や維持のために費用を掛けるということは、住居よりも後回しになってしまうことは自然なことなのです。
現在のように火事や災害に家が強くない時代には、先祖からの大切な物を守り、後の子どもたちに伝えるためにも、家財を守るためにも、なまこ壁土蔵というのは、家を建てるくらいの費用が掛かってでも建てる意味のある大変重要な位置づけでした。
今は家の耐火性能も上がり、貸金庫なども存在するので、火事や台風で大切なものが失われるリスクは低くなり、なまこ壁土蔵は財産の保存という位置づけから、不要な物を入れて置く物置となりつつあります。
しかし、地域景観の特徴的要素を失うことを危惧する方や、
「先祖代々の土蔵を自分の代で潰したくない」、「もう少し安価に土蔵リフォームできないか」と考える方も少なくありません。
なまこ壁を、代用材を用いて再現する開発が行われているところもあります。
なまこ壁「蔵」は、こういった災害時、非常時においての、なまこ壁の景観消失を防ぐ手段としても用いることができます。
まるでタイルを貼るように、手間なく、短工期でなまこ壁のデザインを仕上げることができるのです。
また、美しい白と黒のコントラストは、住人だけなく、周りに住む街の人にも元気を与えてくれます。
毎日暮らす自分の家や街が素敵な色になれば、よし頑張るぞ!と気持ちが前向きなり、明るい気持ちになれるものです。
土蔵とあわせて、塀や家の壁もなまこ壁のデザインにリフォームしても良いかもしれませんね。
江戸時代からなまこ壁は台風や火災などの災害から人々を守ってきました。
そんな防災の象徴でもあるなまこ壁を、災害時に施工する意味は、こんなところにもあるかもしれません。
土蔵の再現にお悩みのときは、ぜひタイル貼り工法のなまこ壁「蔵」を使ってみてはいかがでしょうか。