リノベーションに「なまこ壁」! 重厚感と斬新さのある仕上がりに!
土蔵の壁によく使われているなまこ壁。
壁面に瓦を貼り、継ぎ目にしっくいをかまぼこのような形に盛りつけ、塗りつけていく工法です。
このなまこ壁は防火や防水に役立つ工法で、主に外壁に用いられています。
もともと、なまこ壁は富の象徴である蔵の防火・防水のために取り入れられてきた工法です。
そのためなまこ壁は施工箇所に和モダンな印象を与えるだけでなく、
全体的に重厚感と落ち着きのある雰囲気に仕上げてくれます。
またなまこ壁は防火・防水に役立ちますが、
その他にも雨風から建物を守り、
壁の中を一定の湿度に保つ保湿の役割や
虫から壁を守る防虫の役割もあります。
「家を守る」ためにも「建物全体を落ち着いた重厚感のある仕上がり」にするのにも、なまこ壁が役立ちます。
なまこ壁の瓦の並べ方には四半張り(しはんばり)、芋張りなどがあります。
四半張りとは瓦を直角に貼るのではなく45度傾けて貼る方法。
なまこ壁ではよく用いられている工法です。
その形状から水切りがよく、防水にも優れたデザインです。
これに対して芋張りは瓦を直角に縦横均等に張り付けていく工法で、
正方形が縦横同じようにずらっと並べられたデザインです。
直線的なラインが目立つため、全体的にシンプルでシックなイメージに仕上がります。
瓦の並べ方で同じなまこ壁でも印象がガラリと変わるため、
全体的なイメージに似合うものを選ぶのがお勧めです。
最近では古民家をリノベーションして生まれ変わらせ、
店舗として用いる試みが活発です。
古民家の中には築100年以上の歴史を持つ建物が多くあります。
このような歴史の深い建物により「歴史の深さや趣」を与えられるのがなまこ壁です。
特になまこ壁は伝統的な印象の強い工法なので、
「歴史の深い」印象が有利に働くような業種を営む方に人気の工法です。
例えば歴史の深さが店の印象をより良く変える業種・店舗には
「アンティーク風の純喫茶」や「骨とう品店」、「和菓子店」や「そば屋」などがあります。
これらの外観になまこ壁を施工すると、
歴史の深さや趣が加わるため外観によく似合うだけでなく、
店舗そのものに伝統的なイメージを添えることができます。
また「なまこ壁」は和モダンな印象が強いことから、
洋風建築物を「和」なイメージと洋風イメージとのミックスで、
伝統的で斬新な印象に建物を生まれ変わらせることもできます。
そのため洋館になまこ壁を施工すると、斬新な印象に生まれ変わります。
歴史の深い工法は、歴史の深い建物との相性が抜群です。
古い建物をリノベーションで古き良き懐かしさと新しさをミックスした建物に生まれ変わらせたい時、「なまこ壁」がとても役に立ちます。